中一の孫娘が頻繫にくるようになった。木を削ったり、彫刻刀で彫ったり好きなことをやって帰る。もしかして本当に後を継いでくれるのかなあとかみさんに言った。そうじゃないのただ寄ってみただけだよ。じいちゃんはくそ真面目過ぎるの。当時サラリーマンをやってて趣味で釣具を作ってればよかったのに辞めて独立しちゃたでしょ。確かに当時は正規のの仕事のほかに内職であったとしても許される時代じゃあなかったよ。でも趣味であれば許されたはずだよ。そのおかげで売り上げが出るまで10年位かかったじゃないの。貯金も底をつき私が働かなくてはならなかったでしょう。別に働くのがやだって言ってるのではないの。でも要領が悪かったねえ。今も変わらないけどね。だからあの子には趣味として教えてあげればいいでしょ。趣味だって10年、20年やってればベテランの域に達するよ。だからそこまで生きていないとね。ああそうか!!!。単純なことが解らない旦那のためにどれだけ苦労させられたか解ってよ。うーーーーーん。ごめんなさい。そうか。その手があったか!!!。噂をすれば影とやらで中一の孫娘が入ってきた。ういーっす。ココアある?茶だんすにあるから自分でいれなさい。かみさんに言われて、へーーーい。コレコレって言われてた。じいちゃん!!!。こぼれたココアの粉舐めたらしょっぱかったんだけどナニコレ。かみさんが少し塩を入れると甘く感じるんだよ。家の水羊羹あまいでしょう。買ってきたアンコに砂糖じゃなくて少し塩を入れてるだけだよ。それよりココアの袋の後ろを見て見な。ほんとだ食塩って書いてある。

裏を見て
